能力開発にコミット!こどもたちの自信を引き出す「そろタッチ」

こんにちは。EdTechWomanTokyoメンバーの識名由佳です。

前回は、1対1の家庭教師を超えるEdTechについて記事を書きました。同時に、学習のモチベーションや継続のためには、また別の仕組みが必要そうだとお伝えしました。

今回は、人間の教師は学びのモチベーション向上や継続に特化し、ティーチングはiPadと見事に棲み分け、相乗効果を出しているサービスをご紹介したいと思います。

そろタッチ教室は、そろばん式暗算の学習教室です。グローバル暗算検定に準拠した暗算のトレーニングができる教室で、極めると、なんと、そろばんも紙も使わずにこんなスピードで計算ができるようになります。

そろばんという伝統的な習い事にどのようにテクノロジーを利用しているのか興味がわき、教室を見学させていただきました。

教室の後ろで待機していると、学年やレベルの違うこどもたちがピョンピョン跳ねながら入ってきました。今日のできことを先生に話したり、お友達とじゃれあったり、こども達の無邪気な様子を微笑ましく見ていると、「それでは、はじめまーす」という先生の声とともに授業が始まりました。

まずは自宅学習の進捗状況の確認からスタートです。教室の後ろに、世界地図や惑星の絵が掲示されており、iPadを使った自宅学習の結果、どこまでレベルアップしたのか、自分の名前が貼られます。

こどもたちのレベルはかなりバラバラで年齢も違うため、自分のレベルをお友達と比べるのではなく、前回よりどれくらい進んだかを気にしていたのが印象的でした。60353008_597208064123997_44500912068100096_n

次に何がはじまるのかとワクワクしていたら、こどもたちは一列に。ホワイトボードにはプロジェクターでゲームが投影されています。

よーいスタートのかけ声と共にはじまったのは、チーム戦でのタイムアタック暗算ゲーム。

次から次へと落ちてくる数字を足し合わせ、まるでレビのクイズ番組のようにみんなで問題に解答していきます。

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答え終わった生徒は走ってまたすぐ列の後ろに並び、目が回るような速度で回答していきます。

先生はその間、こどもたちとハイタッチしたり、いけいけー!と声をかけたり、応援に徹しています。

ゲームが終わると今度は個人の時間、それぞれのレベルに合わせたゲームを数分間、座ってプレイします。

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今度は先生は座席をまわり、励ましたり褒めたりiPadの操作をサポートしていました。

数分間の個人の時間が終わると、今度はまた違うゲームに。

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レベルの違うこどもたちをどのように同時に教えているのか不思議に思っていたのですが、チーム戦でも個人戦でもこども達は自分のレベルにあった演習に集中しながら、一緒に勉強(というより遊び?)することを楽しんでいようでした。

数分毎に変わるゲームにこども達は熱中しており、ゲーミフィケーションの効果を強く実感しました。

 

この教室の見学により気がついたことが2つあります。

一つは、そろタッチの先生は、教えていないことです。

先生はこどもたちが楽しく熱中できるように、褒めたり励ましたり時には煽ったりと、ファシリテーションに徹しており、ティーチングはそろタッチが担っています。極端に言えば、例え先生本人は暗算が全くできなかったとしても、こどもと接するスキルの優れた方であれば、良い先生になれるだろうなと感じました。実際に人間と機械の役割を分け、シナジーを起こしている事例を見ることが出来、様々な分野で応用ができそうだと可能性を感じました。

二つめは、生徒が楽しそうなことです。

代表の橋本さんにお話を伺ったところ「暗算というのは単なる手段。こどもたちにはトレーニングを積んだ結果、出来なかったことが出来るようになったという経験をしてもらいたい。その経験が、大きくなって何かにチャレンジするときの自信になってくれたらうれしい」とおっしゃっていましたが、昨日よりも少しずつ出来ることが増えていくというのは、本来楽しいものなのだなということを思い出しました。

身近なEdTech 「ロボット先生とこっそり英語の発音特訓」

こんにちは。EdTechWomanTokyoメンバーの識名由佳です。

教育 × テクノロジーで世界の教育はガラッと変わる!と言われ続けて久しいですが、その変化を身近に感じる機会はあまり多くはないのではないでしょうか。

今回は、どなたでもすぐに試せて、「1対1の家庭教師よりも、コスト面はもちろん質の面で優れているな」と感じたEdTech事例をご紹介したいと思います。

地味ながら、今後の可能性を感じさせる無料のスマホアプリ「発音博士」です。

英語の発音にコンプレックスのある日本人はとても多いですよね。英語バージョンのSiriやAlexaに反応してもらえず傷ついたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私もその一人で、飛行機で「water」や「coffee」など簡単な単語すら聞き取ってもらえず、ますます英語コンプレックスを拗らせてきた自負があります。

発音博士アプリでは、そんな内気な方でも一人でこっそり練習することができます

私の強い日本語訛りの英語が徐々に上達していく様子を動画に収めました(約1分20秒)

動画をみる時間のない方のために簡単に説明いたします。

 

1 練習したい単語を選ぶ

2 お手本の発音を聞く

3 実際に発音してみる

4 自分の発音がどう聞こえているのか、発音記号で表示される

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5 自分の発音記号を見ながら、お手本と自分の違いを聴き比べる

6 再度チャレンジ

 

このステップを100点が取れるまで繰り返します。

このステップのうち、人間の先生が勝てないと感じたのは

「4 自分の発音がどう聞こえているのか、発音記号で表示される」と

「5 自分の発音記号を見ながら、お手本と自分の違いを聴き比べる」ことです。

 

ネイティブの発音に憧れて、1対1のレッスンに通ったこともありますが、

・自分の発音のどこがどう違うのか細かくはわからない

・何回も繰り返し、たまたまGoodをもらえた時も、なぜGoodになったのかわからず再現性が低い。

・次の日には正しい発音を忘れてしまう上に、忘れているのかどうかを確かめることもできない。

・上達実感がわかない。

という状況から、頓挫してしまいました。

 

この「詳細」かつ「即時」のフィードバックは機械ならでは、ではないでしょうか。私は、自分にどういう癖があるのか、このアプリで初めて知ることができました。

英語で大切なのは個々の単語の発音よりも、イントネーションやアクセントだそうです。このアプリでは単語の練習しかできませんが、そのうち誰かが文章全体を訓練できるサービスを開発してくれるのではないかと期待しています。

英語に限らず、他の様々な教科での応用も期待できます。

集団授業よりも家庭教師を選ぶメリットの一つは、生徒個別の誤答分析をその場でしてもらえることです。

「どこをどのようになぜ(where/how/why)間違えているのか」を即時フィードバック

つまづきポイントに応じた解説や演習を提供できる

 

英語博士アプリは①の点で人間より優れていると言えます。

今後、多くの人の誤答を集めて分析を行えば、②で人間を超えることも難しくないでしょう。

 

ただし、このアプリ、初めはゲーム感覚でとても楽しいのですが、一人でコツコツクリアする必要があり、途中で飽きてしまいました。スケジューラーに予定を入れ、Siriにリマインドしてもらうことも試しましたが、私の場合、AIアシスタントに怒られても特に何も感じません。

ゲーミフィケーションなのか、クラスメイトからのピアプレッシャーなのか、励ましてくれるコーチの存在なのか、学習のモチベーションや継続のためには、また別の仕組みが必要そうです。

「やる気スイッチ」が入るような商品が出てきてくれないかな〜。例えば、脳に電流を流し集中力をあげるバイオエレクトロニックセラピーと言われるこんなサービスなども出ているようです。

 

それでは、また次回!